ぼくはつい先日、青年海外協力隊としてドミニカ共和国に行くことができるかも!まだ正式決定ではないけれど…という記事で、青年海外協力隊からオファーがきたことを報告させてもらいました。
しかし、一晩寝ずに熟考した結果、今回の要請は辞退することにし、今朝その旨を先方にも伝えました。
今日はぼくがなぜ今回要請を辞退したのか、その理由をつづりたいと思います。
コミュニティ開発という職種
今回ぼくはコミュニティ開発という職種で応募しました。
この職種を志望したのは、
イギリスの大学院で「社会開発学(Social Development)」という分野を学び、途上国でそれぞれの地域のコミュニティが発展していく過程・方法についてアカデミックな面の知識を得たので、今度はそういった知識を生かして実際に途上国のコミュニティの発展に貢献したいと思ったから。
というのが率直な理由でした。
ぼくが青年海外協力隊の要請を辞退した理由
ぼくが今回要請を辞退した理由は、
要請されている仕事内容が、自分が今まで学んできたことや、これから自分の人生でやりたいこととあまりにもかけ離れていたら。
正直この一言に尽きます。
ちょっとだけ難しい話をすると、
ぼくの修士論文のメインテーマはParticipation(住民参加)というもので、どのように現地で暮らす人々の意見を反映させながらその地域を発展させていくかについて研究をしていました。
そのParticipation(住民参加)の中でも特に、そのコミュニティの住民たちの意思決定プロセスの中にあるPower relations(権力関係)と呼ばれるものについてフォーカスしていました。
はい、ちょっと難しくて意味わかんないですよね(^_^;)
かんたんにいうと、だれかその地域ですごい力を持っている人(コミュニティのリーダーやお金持ち)が与えてるそのコミュニティの発展への影響を知りたい!っていうのがぼく個人の大学院での研究テーマでした。
Participation(住民参加)という概念を勉強すると必ず「官僚とか政府とかの考えよりも、実際にそこで暮らすコミュニティの人々の意見が大事!」っていうのが出てきます。
もちろんそれは大事なんですけど、その「コミュニティ」っていうのをひとくくりにしちゃうと、
「コミュニティの人々の意見」≒「コミュニティ内で発言権の強い人の意見」≒「コミュニティのリーダーやお金持ちの主観的な意見」
っていうふうになって、結局本当に助けの必要な意見が反映されないというのがよく起こるよね、みたいなことを研究していました。
すいません少し専門的なことが長くなっちゃいました(^_^;)
一方で今回の要請で求められているぼくの役割は、
住民たちに公衆衛生の知識を持ってもらうために、そのコミュニティの診療所を回って啓蒙活動をしていくこと。
もちろん言うまでもなく、発展途上国ではそのような知識を啓蒙していく活動はすごく大事です!
絶対に誰かがやらなければいけない仕事だと思います。
ただ、ぼくが学んできたこと、研究してきたこと、そしてこれからさらにその分野のエキスパートになりたいと思ったときに、今回の要請に対して自分のモチベーションを保つのは難しいと判断しました。
もちろんコミュニティ開発という仕事は、要請されている内容だけではなく自分で仕事を見つけていかなければいけないものだということは理解しているのですが、今回ぼくが配属される予定だったのは保健サービス局というところで、地域全体の発展というよりもその一部の分野への貢献が求められる場所だったのかなと思います。
このような理由から、今回の要請を辞退するという決断に至りました。
まとめ
今日は、青年海外協力隊の要請を辞退した理由について正直な気持ちを書きました。
この先の進路も全く決まっておらず、今まで趣味で勉強してきたスペイン語を生かせるといったメリットもあったのですが、要請内容と自分のテーマの違いから自分のモチベーションを100%にすることができませんでした。
「お前は甘い!」と思われるかもしれませんが、すごく悩んだうえでそれが率直な気持ちでした。
今日は少し暗い話をしてしまいましたが、明日からは屋久島と中国に出発するので、毎日旅日記的な明るい記事を書いていきたいと思いまーす!
ではではー!
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