今日は、IELTS Speakingの採点基準シリーズの続きです。
IELTS Speakingは次の4つの基準で採点されます。
- 流暢さと内容の一貫性(Fluency and Coherence)
- 語彙力(Lexical Resource)
- 文法の知識と正確さ(Grammatical Range and Accuracy)
- 発音(Pronunciation)
この記事では、3つ目の採点基準『文法の知識と正確さ(Grammatical Range and Accuracy)』について解説します。
『文法の知識と正確さ(Grammatical Range and Accuracy)』
この『文法の知識と正確さ(Grammatical Range and Accuracy)』では、文法の“知識”と“正確さ”という2つの要素があります。
よく勘違いされてしまうのは、“スピーキングの試験中に全く文法ミスをしなければ高得点が取れる”というものです
採点基準の面からすると、
- 文の構成力
- 節の使用(従属節など)
- ハイレベルな構文の使用
- 時制の知識
- ミスの割合(各文におけるミスの量)
- ミスのレベル(ベーシックな文でのミスか、ハイレベルな文でのミスか)
などの多くの要素から総合的にみて採点されています。
スコア6レベル
スコア6レベルでは、
- ベーシックな文とハイレベルな文の両方をミックスして使う
- ベーシックな文は正確に作れる
- ハイレベルな文ではいくつかのミスがみられる
- 時制は大体よく使えているが、たまにミスがある
- 文法のミスもあるが、それほど大きく文の意味に影響を与えていない
スコア6を取ることはそれほど難しくありません。
ただし、ベーシックな文ではミスをほとんどなくして、ミスをするとしてもハイレベルな構文の中でのみに抑える必要があります。あとは、異なる時制の例があることも重要です。特に、完了形と進行形は使えるようにしておきましょう。
スコア7レベル
スコア7レベルでは、
- 幅広く様々な構文や時制を使う
- 多くの文をミスせずに作れる
- いくつかの小さなミスはある
以上のように、スコア7レベルを取れる人の特徴はかなりシンプルです。
主なポイントは、受験者はミスのない様々な構文や時制を使うことですです。ベーシックな文でほとんどはミスをせず、従属節などを用いたハイレベルな構文にトライすることが大事になってきます。また、助動詞(would, could, should, may)も正確に使えることも重要な要素です。
スコア8レベル
スコア8レベルでは、
- 幅広く様々な文法を使う
- 幅広く様々なハイレベルな文をミスなく作れている
- ほとんどの文でミスがない
- まれにミスがあるかもしれないが、単なるケアレスミスで文全体の意味には影響を与えない
スコア8を取るには、多くのハイレベルな文の例を見せ、正確に時制を使い、全体で2、3つのミスがある程度におさえることが必要です。
よくあるミス
当たり前ですが、文法は英語の中でとても重要な要素です。
英語の日常会話では、ベーシックな文法を使うことでたいていのことを伝えることができてしまいます。なのでIELTSの試験中に質問に対する“答え”を考えることにばかり集中してしまうと、ベーシックな文法を使ってその“答え”を表現しがちです。しかし、それでは高スコアを狙うことはできません。
また、“完了形”と“進行形”を使わないということも、低スコアにつながります。英語のネイティブスピーカーは、かなり多く“完了形”や“進行形”を使います。ネイティブスピーカーが話している英語を使うことが高スコアを取るための原則なので、これらの時制を使わないと高スコアは狙えません。
そして最も重要なことは、ベーシックな文とハイレベルな文です。1つ例を挙げると、次のような2つの回答があるとします。
“I come from Sapporo. Sapporo is a large city. It is located at the north of Japan.”(3つのベーシックな文)
“I come from Sapporo which is a large city located at the north of Japan.”(1つのハイレベルな文)
この『文法の知識と正確さ(Grammatical Range and Accuracy)』でスコア7以上を取るには、半分以上を上のようなハイレベルな文で作らなければいけません。
まとめ
今日は、IELTS Speakingの採点基準その3『文法の知識と正確さ(Grammatical Range and Accuracy)』について解説しました。今後、時制や文構造などについてももっと詳細に取り上げていきたいと思います。
ではでは!
コメントを残す