若い時よりも大人になってからのほうが効果のある言語習得法とは?

「他言語学習」について面白い記事を見つけたので紹介したいと思います。

参考記事→Younger is not always better when it comes to learning a second language

日本語に訳すと、

「他言語習得は、若ければ若いほど良いっていうのは一概には言えないよ」

っていう意味ですね。

この記事を書いているのは、オーストラリア・サザンクイーンズ大学の応用言語学准教授のはミッドグレー氏です。

それでは、ちょくちょく意訳しながら紹介します!

他言語習得は本当に若ければ若いほどいいの?

考える人

できるだけ若いうちに言語は学んだほうがいい、ってよく聞きますよね?

もちろん赤ちゃんのときに、親の会話や周りの人達の話を一生懸命聞いて、「パァパァ〜」とか「マァマァ〜」とかいきなり喋り始めるわけなんで、やっぱり幼児期の言語習得能力は飛び抜けています。

この幼児期の言語習得能力を説明するには、“普遍文法(Universal Grammar)”とか“臨界期仮説(Critical Period Hypothesis)”とか様々な理論があるみたいです。

一応Wikipediaでチェックしてみると、

普遍文法(ふへんぶんぽう、Universal Grammar)は、言語学の生成文法における中心的な概念で、全ての人間が(特に障害がない限り)生まれながらに普遍的な言語機能 (faculty of Language) を備えており、全ての言語が普遍的な文法で説明できるとする理論。ノーム・チョムスキーが『Syntactic Structures』(1957年)で提唱した。普遍文法 - Wikipedia
言語獲得および第二言語習得における臨界期仮説(りんかいきかせつ、英: critical period hypotheses)とは、臨界期とよばれる年齢を過ぎると言語の習得が不可能になるという仮説である。母語の習得および外国語の習得の両方に対して使われる。臨界期仮説 - Wikipedia

と、こういう難しい名前の理論が主流だったみたいですが、最近の研究では必ずしもそうではないという結果が出てきています。

ミッドグレー氏いわく、

他言語習得に関して若い方が有利というのは、必ずしも事実ではない。実際は、言語を学び始めるベストなタイミングというのは、どのようにその言語を学ぶかによる。

では、どのような学び方が大人向けなのでしょうか?

3つの言語の学び方

ミッドグレー氏は続けて、①若ければ若いほど効果のある習得法、②小学生高学年から学び始めたほうが効果のある習得法、③若い時よりも大人になってからのほうが効果のある習得法の3つの言語習得法を紹介しています。

①若ければ若いほど効果のある言語習得法

赤ちゃん

若ければ若いほど効果があるのは、その言語に浸りきって学習できる環境に身を置く(Language immersion environment)、という学習法です。

これは、母語を習得した方法と同じように他言語も学ぶのに似ています。

例えば、小さい頃に親の都合などで海外生活していた帰国子女の方とかは、ネイティブ並の英語をバリバリ話すことができますよね。

しかし、ぼくのように24歳くらいでイギリスに2年間滞在しても、話せるのは立派なジャパニーズ・イングリッシュだけだったりします。

そう考えると、やっぱり留学するのは若ければ若いほどいいですよね!

あともう一つ例をあげると、10代の韓流スターが日本にやってくる際に、2ヶ月位日本語の環境で日本語を詰め込む学習をすると聞いたことがあります。

青年海外協力隊の派遣前に70日間訓練所でその現地の言葉を学習するのは、まさにこのその言語に浸りきって学習できる環境に身を置く(Language Immersion Environment)の手法ですね。

この学習法では、その学習言語に触れる時間が圧倒的に多く、ある一定期間このような環境に身を置いた場合、若ければ若いほど効果があるという従来の結論になります。

②小学生高学年から学び始めたほうが効果のある言語習得法

教室で学習する子ども達

学校の授業で英語を学んだり(Learning in classroom)、近くの英会話スクールで週に1、2回英語を学ぶという学習法は、あまり若すぎてもダメみたいです。

ミッドグレー氏によると、このようなその言語と触れる時間がかなり短い学習法では、メタ認知能力が必要だそうです。

メタ認知(メタにんち)とは認知を認知すること。人間が自分自身を認識する場合において、自分の思考や行動そのものを対象として客観的に把握し認識すること。それをおこなう能力をメタ認知能力という。メタ認知 - Wikipedia

このメタ認知能力は、小学校高学年くらいまでは発達しないので、教室で学ぶ形の言語学習を開始するベストなタイミングは、小学校高学年あたりだそうです。(小学校高学年でも十分若いですけどね(^_^;))

この観点からだと、最近日本でも英語の授業が小学校高学年から取り入れられてるみたいですけど、理論的にはこの時期から英語を教室で学び始めるのはベストな選択ですよね。

③若い時よりも大人になってからのほうが効果のある言語習得法

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さて、①、②はこのブログの読者の大半を占める20代以降の方には、あまり関係なかったですね(^_^;)

大人になってからのほうが効果のある言語学習法は、いわゆる“自己管理的学習(Self-Directed Learning)”です。

自己管理的学習(Self-Directed Learning)とは、学習者が学習目的を認識し、学習者自身が日々の学習の計画や意志決定(何をいかに学び、どこで支援を得るか等)やコントロールの第一義的責任をもつ学習である。この学習は、個人が自己を他者から孤立して学習を進めるのではなく、他者と相互作用しつつ、多数の支援のもとにあらゆる学習資源や学習技能を利用しながら行われる。そして、相互学習や集団学習、単位取得が可能なプログラムや単位に無関係の成人学習など、学習者の生活全般のなかで意図的に行われている学習である。
自己管理的学習 1.自己管理的学習 西林一江

ミッドグレー氏は次のように説明しています。

大人になってから自分で新しい言語を学ぼうと決める方がいますよね。そういう人は参考書を買ったり、オンラインコースに登録したり、アプリを使って勉強しています。

しかし、この方法で言語習得を成功させるには、様々な能力が必要です。例えば、自分でモチベーションをキープする能力(self-motivated)などもそのひとつですよね。

このような能力はたいてい大人になるまで発達しないので、“自己管理的学習”は、若いときよりも大人になってからのほうが効率的に言語を習得する方法です。

要するに、誰かのガイドなしに自分で学習プランを立ててコツコツと言語を勉強するのは、若いときよりも大人になってからのほうが向いているということですよね。

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まとめ

今日は、「言語習得」に関しての記事を簡潔に訳しながら紹介しました!

まとめると、“自己管理的学習”で言語を習得するのは、大人になってからのほうが有利だから、諦めずに頑張ろう!という力強いメッセージを受け取ったような気分ですね\(^o^)/

ぼくも協力隊訓練前にアラビア語を勉強している(する予定)ので、大人らしく“自己管理学習”力を高めていきたいと思います。

ではでは!

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ABOUTこの記事をかいた人

個人ブログ『Backyee.com 』で日々好きなことを綴っています。2017年9月より青年海外協力隊コミュニティ開発でスーダン・カッサラへ派遣予定です。あまり目立たないけど実は貢献してる、マケレレのような存在になるのが夢です。